【元教員が教える】小1・小2の「ひらがなが汚い・書けない」子に効く練習法&教え方5選

“書きたくない”を“書けた!”に変える、保護者の関わり方とは?


小学校低学年で「ひらがながうまく書けない」のは自然なことです

「うちの子、ひらがなが汚すぎて読めない…」
「“と”や“き”の形が逆になる…」
そんな風に、小学1年生・2年生のお子さんの“ひらがな”に悩んでいませんか?

実は、小学校低学年のうちはひらがなが正しく書けないのは発達の途中でよくあること。親が焦って「もっと丁寧に書いて!」と注意しても、逆効果になることが多いです。

この記事では、「ひらがなが書けない理由」と「家庭でできる正しいひらがな練習の方法(なぞり書き、書き順の確認など)」を、保護者向けにわかりやすくまとめました。


低学年が「ひらがなが書けない」理由とは?

小学1年生・2年生のうちはまだ手先の動きが不安定で、鉛筆をしっかりコントロールできない子が多いです。ひらがなを正しく書くには、形・書き順・筆圧のコントロールなど、多くの要素が必要です。

中でも以下のような理由がよくあります:

  • 書き順を知らない/覚えていない
  • 正しいひらがなの形がイメージできていない
  • 鉛筆の持ち方や姿勢が不安定
  • 書くことが嫌いになっている(自信を失っている)

家庭でのひらがな練習では、これらを少しずつ克服していくことが大切です。

小1・小2のひらがな練習に効く!正しい教え方のコツ5選


✅ コツ①:「書かせる」より「なぞらせる」から始めよう

ひらがなの練習というと、「何度も書かせる」方法をイメージする方も多いですが、実は最初のうちは“なぞり書き”や“空書き”が効果的です。

  • 書き順や線の流れを体で覚える
  • 指で空中に書く「空書き」は楽しさもプラス
  • “見てなぞる”→“なぞらず書く”→“お手本なしで書く”のステップが◎

「書けた!」という成功体験を何度も積むことで、ひらがなに自信がついていきます。

指の他に体の様々な部分を使って空書きさせる(私はよく頭とおしりを使わせました)と、より楽しくできますよ。


✅ コツ②:1日1文字でもOK。集中して“形”を覚える

子どもの集中力は長く持ちません。1日1文字の練習で十分。焦らず、ひとつずつ確実に覚えていきましょう。

  • 「今日は“あ”だけ」「明日は“い”」というように小さな目標でOK
  • 練習プリントを使うなら、見本の文字をよく観察させることが大切
  • 書き順を動画で確認しながら真似するのも◎(YouTubeやアプリなど)

毎日の“ちょっとだけ”が積み重なって、大きな上達につながります。


✅ コツ③:「できたところ」を具体的にほめる

「上手に書けたね」だけでなく、どこが良かったのかを具体的に伝えると、子どものやる気が格段にアップします。

たとえば:

  • 「“お”の丸が大きくて見やすいね!」
  • 「“き”の線が正しい順番で書けたね!」
  • 「はらいがスッとできてかっこいい!」

自信がつくと「もっと書きたい!」という気持ちが自然と生まれてきます。


✅ コツ④:姿勢と鉛筆の持ち方をチェックしよう

字がうまく書けない原因の中で、姿勢と鉛筆の持ち方が大きな割合を占めています。

  • 椅子に深く腰掛ける
  • 両足は床につける
  • 机との距離は「こぶし1個分」
  • 鉛筆は“親指・人差し指・中指”の3点で軽く持つ

使用する鉛筆ですが、できれば”かきかた鉛筆”といって軸が三角形のもの、なければ軸が六角形の鉛筆が望ましいです。軸が丸いものは書く動作を安定させるのにある程度の筋力を必要としますので低学年には向いていません。

また、芯の硬さも低学年だと筆圧が弱いので4B~2Bのものを使うと余分な力を入れずに書くことができるのでオススメです。


鉛筆の持ち方補助グッズ(指の位置をサポートしてくれるもの)も市販されているので、苦手な子には検討してみてください。


✅ コツ⑤:“毎日5分”の習慣で、苦手意識がなくなる

ひらがなの練習は、「毎日少しずつ」が一番効果的です。

  • 1日5〜10分だけ、親子で向き合う時間をつくる
  • 決まった時間帯にすると習慣化しやすい(例:夕食後など)
  • 「今日は1文字だけでもOK」とハードルを下げると継続しやすい

少しずつ「ひらがな=楽しい」というイメージが定着していきます。


❌やりがちなNG指導3つ

せっかく練習しているのに、子どものやる気を削いでしまう指導もあります。以下のような声かけには注意しましょう。

①「なんでまだできないの?」と責める

→できていないところにばかり注目すると、自信を失います。

②「もっとキレイに書きなさい!」と曖昧な指示

→何をどうすればいいのかわからず、モヤモヤが残るだけ。

③「お兄ちゃん(他の子)はもっと上手だよ」と比較する

→他人と比べられると、やる気よりもプレッシャーが大きくなります。


✅ まとめ:ひらがなの上達に必要なのは「練習量」より「安心感」

小学校低学年のうちは、まだ手先のコントロールが未熟です。焦らず、子どもが“できた!”と思える体験を積み重ねていくことが、上達の近道です。

大人の役目は応援団。正しく教えることより、やる気を育てること。

小1・小2のうちは、“ひらがながうまく書けない”のは当たり前。大切なのは、親が焦らず寄り添い、「できた!」の気持ちを積み重ねていくことです。
今回ご紹介した5つのコツを日々の練習に取り入れて、楽しく、無理なく、そして確実にお子さんのひらがな力を育てていきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA



reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。