【元教員が教える】ADHDの子どもが友達とうまく関われるように!親ができる5つのサポート

こんにちは、元教員のラマ兄ちゃんです。
今回は「ADHDの子どもと友達関係」についてお話しします。

ADHDのあるお子さんは、とても元気で発想が豊か。でも、友達とのやりとりがうまくいかず、トラブルになったり、孤立してしまうことも少なくありません。

私自身、学校現場でたくさんのADHDの子どもたちを見てきました。彼らには彼らの魅力があり、適切なサポートがあれば人との関わりもうまくいくようになります。

今回は、親が家庭でできる「5つのサポート方法」をご紹介します。


1. 「相手の気持ち」を一緒に言葉にする練習を

ADHDの子どもは、自分の気持ちを優先しがち。相手の表情や気持ちに気づきにくいことがあります。

たとえば…

  • 「おもちゃを貸してもらえなかった→怒る」
    このとき、親が一緒に「○○ちゃんは、今まだ遊んでいたんだよね」「どうして貸したくなかったのかな?」と問いかけてみましょう。

これを繰り返すことで、「相手にも気持ちがある」ことを学びやすくなります。


2. 遊びのルールや順番を“見える化”しよう

ルールのある遊びや集団行動では、「順番を待つ」「相手の番を守る」といった行動が必要です。これが苦手なお子さんも多いですよね。

そんなときは、

  • 「ルールを紙に書いて目に見える場所に貼る」
  • 「砂時計やタイマーを使って交代の時間を可視化する」

など、“見える化”することで理解しやすくなります。


3. 上手にできたときはその場ですぐ褒める!

ADHDの子どもは「叱られる経験」が多くなりがち。でも、「うまくできたこと」にすぐ気づいて、ほめることがとても大事です。

例:

  • 「順番守れたね!」
  • 「お友達に“ありがとう”って言えてて素敵だったよ」

→ ポイントは、「何をどう頑張れたのか」を具体的に伝えること。


4. 「お友達ごっこ」で練習してみよう

家で「ごっこ遊び」を通して、場面を再現しながら練習するのもおすすめです。

たとえば:

  • 公園でのやりとり
  • おもちゃの貸し借り
  • 「一緒に遊ぼう」と声をかける練習

親が相手役をしながら、やさしく導いてあげましょう。


5. 無理に「みんなと仲良く」させなくて大丈夫

親としては、「たくさん友達を作ってほしい」と願いますよね。でも、ADHDの子には「数人の相性がいい友達」がいれば十分。

無理に「みんなと仲良くしなさい」とプレッシャーをかけるのではなく、

  • 「気が合う子と少しずつ仲良くなれる」
  • 「1人で遊ぶ時間もあっていい」

ということを、親も認めてあげると子どもは安心します。

学校との連携も大切にしよう

家庭だけでなく、学校と連携することで、子どもを支える環境がより整います。
ADHDのあるお子さんにとって、「家庭と学校が同じ方向を向いている」ことは、安心につながるのです。

✅ 担任の先生との定期的な情報共有を

まずは、担任の先生にお子さんの特性や、家庭で取り組んでいることを伝えましょう。

  • どんな場面で困りやすいか
  • 家でこんな工夫をしている
  • 友達との関わりで見られる傾向 など

先生にとっても、家庭の様子を知ることは大きなヒントになります。

✅ 学校での様子を教えてもらおう

逆に、学校での子どもの様子を定期的に聞いてみましょう。

  • 誰とよく遊んでいるのか
  • トラブルの傾向や原因は?
  • 上手に関われた場面はあったか?

家庭と学校で、共通の対応ができると、子どもも混乱せず、安心して過ごせます。

✅ 支援学級・通級指導教室の活用も視野に

必要に応じて、支援学級や通級指導教室の利用も検討してみましょう。
これらの場では、「人との関わり」を練習できる環境が整っており、集団の中で少しずつ自信をつけていくことができます。

よく「特別支援学級だと勉強のレベルが心配…」という声を耳にしますが、実際にはそうとも限りません。

たとえば「情緒学級(情緒障害特別支援学級)」の場合、基本的には通常学級と同じ学習内容を、同じスピードで学ぶことが前提になっています。

また、特別支援学級では「自立活動」という時間があり、お子さんの発達特性に合わせた個別の支援を行っています。この時間を確保するために、国語や算数の一部を調整することはありますが、そのぶんポイントをしぼった、わかりやすい授業が受けられることが多いです。

実際に、「通常学級よりも落ち着いて学べて、内容が理解しやすい」といった感想を聞くことも珍しくありません。

学習面が心配な場合は、遠慮せずに先生としっかり相談して、納得できる形を一緒に考えていくことが大切です。

元教員からの一言アドバイス

学校現場でも、ADHDの子どもたちが友達との関わりで悩む場面をたくさん見てきました。でも、少しずつできることが増えていく姿にも、何度も立ち会いました。

大切なのは、「できた瞬間を見逃さずに喜ぶこと」。
それが、子どもにとっての自信の芽になります。

失敗しても大丈夫。子どもが「またチャレンジしてみよう」と思えるように、ぜひ家庭での関わりを通じて、温かく見守ってあげてくださいね。


まとめ

ADHDの子どもの友達関係をサポートするには、
🔹 感情の理解を手助けすること
🔹 ルールやマナーを“見える形”にすること
🔹 できたことを具体的にほめること

が大切です。そして、なにより「親が味方であること」が子どもにとっての一番の支えです。

焦らず、少しずつ。
あなたのお子さんも、きっと自分なりのペースで素敵な関係を築いていけますよ。

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