運動会目前！保護者ができる6つの準備ポイント～子どもの不安とやる気を支えるために～

運動会は、子どもにとって心も体も大きく成長する絶好のチャンス。でもその一方で、不安や緊張を感じている子どもも多くいます。そんなとき、保護者のちょっとした準備や声かけが、子どもの安心とやる気を支える大きな力になります。

この記事では、元教員の視点から「運動会前に保護者ができる7つのこと」を具体的な声かけ例とともにご紹介。さらに、教員から見た運動会の意義や子どもの変化も掘り下げてお届けします。

1. 運動会前に知っておきたい「子どもの気持ち」
2. 朝の声かけで差がつく！子どもの気持ちを軽くするひと言
3. 本番前にしておきたい体調管理・生活リズムの整え方
4. 応援の仕方にもコツがある！
5. 写真・動画撮影で気をつけたいマナー
6. 終わったあとの「振り返り」が大切

運動会の意義とまとめ（教員の立場から）

1. 運動会前に知っておきたい「子どもの気持ち」

運動会が近づくと、「楽しみ！」と目を輝かせる子もいれば、「失敗したらどうしよう」「みんなの前で恥ずかしい」と不安やプレッシャーを感じる子も多くいます。

特に本番が近づくほど、緊張が高まりやすく、普段とは違う行動をとることも。急に甘えたり、イライラしたりするのは、不安のサインかもしれません。そうした気持ちに寄り添い、「気づいてくれている」という安心感を与えることが大切です。

大切なのは、結果ではなく気持ちを受け止めること。ポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも、ありのまま認めてあげることで、子どもは前向きにチャレンジしようと思えるようになります。

✅こんな声かけを：

「どの競技が楽しみ？」「苦手なところある？」
「どんなことがあっても応援してるよ」
「間違っても大丈夫、最後までがんばればそれでOKだよ」
「緊張するのは、それだけ大事に思ってる証拠だね」

🧑‍🏫 教員からのアドバイス：
本番直前ほどナーバスになる子が多いです。家庭で子どもの話を聞くだけでも、気持ちが落ち着き、本番に向けて前向きな気持ちを持ちやすくなります。

2. 朝の声かけで差がつく！子どもの気持ちを軽くするひと言

運動会当日の朝は、子どもの気持ちを落ち着け、自信を持たせるための大切な時間です。朝の何気ないひと言が、その日の子どもの気分を大きく左右します。

緊張している子には、プレッシャーになるような言葉ではなく、「見守っているよ」「あなたの味方だよ」というメッセージを伝えることが大切です。特に、親からの期待や結果へのプレッシャーを感じてしまうと、子どもは本来の力を発揮しにくくなります。

✅声かけ例：

「今日は全力で楽しんできてね」
「応援してるから、安心して行っておいで」
「どんな結果でも、がんばる姿が大事だよ」
「今まで練習してきたことを思い出して、自分らしくね」

🧑‍🏫 教員からのアドバイス： 「楽しんできてね」と言われた子は、安心感が違います。保護者の応援のスタンスが、子どものやる気や落ち着きに大きく影響します。

3. 本番前にしておきたい体調管理・生活リズムの整え方

運動会で実力を発揮するには、心と体のコンディションがとても重要です。とくに幼児・小学生は、体調が少し崩れただけで集中力や意欲が大きく低下してしまいます。だからこそ、1週間ほど前から意識して生活リズムを整えることが大切です。

1週間前から整えておきたいこと：

毎日決まった時間に寝て、朝も同じ時間に起きる（理想は21時就寝、6〜7時起床）
朝ごはんはしっかり食べる（ご飯やパンに、卵・納豆・ヨーグルトなどのたんぱく質をプラス）
軽い運動や散歩で、体を慣らしておく
テレビ・ゲーム・スマホは夜遅くまで見ないようにルールを作る

✅声かけ例：

「今日は早めに寝て、明日元気に頑張ろう」
「ごはんしっかり食べてエネルギーつけようね」
「毎日ちょっとずつ準備してきたから、本番は大丈夫だよ」

🧑‍🏫 教員からのアドバイス： 早寝早起きの習慣がある子は、朝から集中力が違います。特に運動会は長時間の行事になるので、体力・気力の持久力が問われます。運動会の数日前から少しずつ整えていくことで、本番にベストな状態で臨めます。

4. 応援の仕方にもコツがある！

子どもの性格やタイプによって、響く応援のスタイルは異なります。元気なタイプの子には「がんばれー！」という声援が力になりますが、内向的な子やプレッシャーに弱い子には、静かに見守ることのほうが安心材料になります。

また、競技によっても応援の仕方を工夫することが大切です。リレーや徒競走では名前を呼んでエールを送り、ダンスや演技では拍手やアイコンタクトで「見ているよ」「応援してるよ」という気持ちを伝えましょう。

✅声かけ例（前日・当日）：

「応援に行くから、見つけられたら手振ってね」
「緊張しても大丈夫。応援してるから、落ち着いてね」
「うまくできなくても、全力でやることが一番大事だよ」
「もし転んでも、そのあと立ち上がる姿がかっこいいよ」

🧑‍🏫 教員からのアドバイス： 無理に目立たせるより、応援されている安心感が子どもを支えます。静かに見守るだけでも、子どもはちゃんと感じ取っています。無理に目立たせるより、応援されている安心感が子どもを支えます。

5. 写真・動画撮影で気をつけたいマナー

思い出を残すための写真や動画撮影ですが、マナーとルールを守ることがとても大切です。まず、学校で定められた撮影ルール（撮影場所・時間・機器の使用制限など）は必ず事前に確認しましょう。

SNSへの投稿は特に注意が必要です。自分の子だけが写っている写真でも、背景に他の子が写り込んでいるケースがあります。プライバシーを守るためにも、むやみに投稿せず、写っている子の保護者の同意を得るなどの配慮が必要です。

また、場所取りや三脚の使用、過度な移動による他の保護者や子どもの妨げにならないよう、周囲への配慮も大切です。感動する瞬間ほど、思いやりのある行動が求められます。

🧑‍🏫 教員からのアドバイス： カメラ位置のトラブルや無断撮影は避けたいもの。マナーを守れば気持ちよく応援できます。保護者同士で譲り合いながら、全体の雰囲気を大切にしていただけるとありがたいです。カメラ位置のトラブルや無断撮影は避けたいもの。マナーを守れば気持ちよく応援できます。

6. 終わったあとの「振り返り」が大切

運動会が終わった直後は、子どもの心に達成感や悔しさ、安堵感などさまざまな感情が渦巻いています。そのタイミングでかけるひと言は、子どもの自己肯定感を育む大きなチャンスです。

頑張った過程や努力したポイントに注目し、結果だけにフォーカスしないことが大切です。また、子ども自身が「どうだったか」「楽しかったこと・頑張ったこと」などを話せるよう、ゆっくり聞く姿勢も大事にしましょう。

✅声かけ例：

「本当にがんばったね！練習の成果が出てたよ」
「緊張しながらもちゃんと最後までやってたよ」
「転んでも立ち上がってえらかったね」
「あの瞬間、すごく輝いてたよ！」
「どの競技が一番楽しかった？どこが大変だった？」

🧑‍🏫 教員からのアドバイス： 結果にかかわらず、過程をほめる声かけが子どもの自信につながります。話を聞くことで「がんばってよかった」と実感でき、次の挑戦にも前向きになれます。

👀 教員が見た“子どもの変化”エピソード： 普段は静かな子がリレーで必死にバトンをつないだり、仲間を全力で応援したりと、運動会は子どもの意外な一面が見える機会です。自信をつけた子が、翌週から自分から発表したり、積極的に手を挙げるようになったという場面もたくさん見てきました。普段は静かな子がリレーで必死にバトンをつないだり、仲間を全力で応援したりと、運動会は子どもの意外な一面が見える機会です。