「うちの子、漢字が全然覚えられない…」
「書き順もぐちゃぐちゃで、毎回怒ってしまう…」
発達障害やグレーゾーンのあるお子さんにとって、漢字学習は“つまずきやすい学習”のひとつです。
ですが、子どもの特性に合ったドリルを選び、家庭でちょっとした工夫を取り入れることで、楽しく・無理なく学ぶことができます。
この記事では、元小学校教員の視点から、発達障害の子どもに合った漢字ドリル5選をご紹介。
さらに、家庭でできる学習法や取り組み方のコツもお伝えします。
「勉強=つらい」を「勉強=楽しい!」に変えるヒントを、ぜひ見つけてくださいね。
目次
発達障害の子どもが漢字学習でつまずく理由とは?
発達障害や特性のある子どもたちは、以下のような理由で漢字に苦手意識を持ちやすい傾向があります。
- 漢字の形や画数が複雑で視覚的に覚えにくい
- 集中力が続かず、同じ作業に飽きてしまう
- 運筆が苦手で、書くこと自体に負担を感じる
- 意味の理解が難しく、文字に興味を持ちにくい
そのため、学習には「楽しさ」や「見やすさ」「達成感」が大きな鍵になります。
元教員が選ぶ!発達障害の子におすすめの漢字ドリル5選
1. うんこ漢字ドリル(文響社)
特徴:
すべての例文に「うんこ」が使われている、子どもに大人気のシリーズ。ユーモアあふれる例文に子どもは爆笑しながら取り組みます。
- 「うんこを持ち上げる力」など、毎回ちょっと笑える例文で、笑いと一緒に記憶が残る
- 書き取り練習もバランス良くあり、学習としての効果も高い
- 学年別に分かれており、学校の進度と合わせやすい
元教員が勧めるポイント:
「とにかく机に向かうのがイヤ」という子には最初の導入にぴったり。笑いでハードルを下げることが、学習の第一歩になります。
2. くもんの漢字ドリル
特徴:
シンプルな構成で、反復学習がしやすい定番の漢字ドリル。余計な情報がなく、見やすさも◎。
- 書き順・書き取りが丁寧で、毎日コツコツ学習するのに最適
- 1日数分で終わる分量で、継続しやすい
- スモールステップ設計で、達成感を得やすい
元教員が勧めるポイント:
文字数やステップが計画的なので、「見通しの持ちにくい子」「不安が強い子」におすすめ。
「今日やることが決まっている」だけで安心して取り組めます。
3. スマイルゼミ(タブレット学習)
特徴:
タブレット型の家庭学習教材。書き順アニメーションや音声付きで、視覚・聴覚優位なお子さんにぴったり。
- 間違えた箇所を繰り返し練習できる「自動判定機能」あり
- 漢字だけでなく、算数・国語なども総合的に学べる
- ゲーム感覚で取り組めるため、飽きにくい・楽しい
元教員が勧めるポイント:
「鉛筆を持つのがつらい」「紙に書くのが苦手」という子にも◎。
まずは“見る・触れる”ところから始められるので、学習への入り口として優れています。
4. 学研 はじめての漢字ドリル
特徴:
ひらがなから漢字へとステップアップしたい子に向けた入門ドリル。
- 絵と組み合わせた練習で、意味やイメージと一緒に覚えられる
- 「読み→意味→書き」の順で、自然な習得ができる
- イラストが多く、楽しい雰囲気で取り組める
元教員が勧めるポイント:
「読みはできるけど、書きは苦手」という子や、年長~1年生の初学習に最適。
「絵から入る」構成が、視覚的な理解を助けます。
5. にほんご たのしい!ドリル(学研)
特徴:
カラフルで見やすく、短時間でも取り組みやすい構成。
- 1ページに詰め込みすぎず、集中が短い子でも取り組みやすい
- ページの配色・レイアウトが工夫されていて、見て疲れない
- 書き取りだけでなく、語彙や文脈も学べる
元教員が勧めるポイント:
「すぐ疲れてしまう」「1日1ページが限界」という子に◎。
「今日はここまで!」が目に見えることで、達成感を味わわせやすい教材です。
家庭でできる!発達障害の子ども向け漢字学習法
教材と合わせて、家庭での取り組み方にも工夫があると、より効果的です。
- ホワイトボードで一緒に大きく書いて、視覚で覚える
- 漢字カードやカルタで、遊び感覚の学習に
- 「1日1文字」でOK。少しずつが長続きのコツ
- 覚えた漢字を使って、お話を作ったり、絵日記を書いたり
✨「正しく書く」よりも、「楽しく覚える」ことを優先してあげてください。
まとめ|楽しく学ぶことが、いちばんの近道!
漢字は、どうしても「覚えなきゃいけない」とプレッシャーを感じがちな学習です。
でも、子どもに合った教材と学習環境があれば、楽しく・自信を持って取り組むことができます。
特性に合うドリルを選ぶことで、
「書けた!」「覚えた!」という成功体験がどんどん増えていきます。
今日ご紹介したドリルの中から、お子さんにぴったりの一冊をぜひ見つけてみてくださいね。